Web系の開発者に求められる知識は多岐に渡る。それゆえ、Webサービスの全てを独りで作ろうと思えば、膨大な学習時間を要することだろう。UIを整えるデザイン力、そしてそれを実装するマークアップの知識。
また、静的なUIに動きを持たせるための言語の知識も必要である。データの永続化を考えるなら、別途にサーバーサイドの言語とデータベースに関する知識も求められるだろう。このように挙げ列ねていてはきりがない。もちろん、Webサービスを作るにあたりこれらの知識は必須と言えよう。
しかし、それにも増して大切なものは、これらの開発に関する知識ではなく、開発環境に関する知識かもしれない。しっかりとした開発環境が整わなければ、もとより開発すらままならないものである。大工が金槌の代わりにレンガでクギを打ち、ノコギリの代わりにペーパーナイフで木を切っていては話にならないはずだ。これと同様のことがプログラマーにも言える。環境を知り、道具の使い方を学んで初めてスタートラインに立てるというものだ。
Web系のプログラマーに求められる代表的な環境の1つは、コードを編集するエディターである。省略記法やコードの入力補完機能が使えるか使えないかでは、その開発効率は雲泥の差となるだろう。
また、ビルドツールやテストツールなども整えるべき環境である。複数のモジュールの管理を適切に行い、見つけるべきバグはしっかりと把握しなければならない。本格的な開発の知識は、これらを学んでから始めるのが望ましいと考えられる。